今回は化学計算の基礎となる原子量や物質量及び化学反応式の量的関係について説明したいと思います。

 まず、元素の原子量がどのように決められているかを考えてみましょう。下の表に示すように例えば炭素や塩素原子1個の質量はきわめて小さく扱いにくいものです。そこで、¹²Cの質量を基準(12)とした相対質量を各原子について定めます。下表より³⁵Clの相対質量は34.97となります。仮にClに同位体が存在しなければ、相対質量34.97がそのまま塩素の原子量になります。

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³⁵Clの相対質量をXとすると

1.993×10⁻²³:5.808×10⁻²³=12:X X = 34.97

 しかし、実際の塩素には下に示すように³⁵Clと³⁷Clの同位体が存在しますから、それらの存在比を考慮した相対質量の平均値が塩素の原子量になります。ちなみに、周期表の炭素の原子量も同位体が存在するため12.01となっています。また、原子量は質量そのものではなく、¹²Cの質量を基準(12)にした相対値であるため単位のない無名数(むめいすう)となります。

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